キックが下りない、との事で昨日お預かりしました。
ベスパP125X。
調子が悪いながらも何とか帰宅、次に乗ろうと思ったらキックが下りなかったそうです。
不思議なこともあるもんだ。
置いてある一晩でキャブレターがオーバーフロー、クランクケースにガソリンが溜まってキックが下りないと予想しましたが外れました。
シリンダーとピストンは無事。
焼き付きではありません。
フライホイールを逆に手で回すと難なくクランキング。
しかし、フライホイール内は以上なし。
そうこうしている間にクランク大端ベアリング付近に異物があるのを発見。
ドライブ側のオイルシールが割れて、クランクシャフトに噛みこんだようです。
以前も他の車両で経験しました。
ここからの修理はクランクケースを分解して、中を確認の作業になります。
クランクケース内のロータリーバルブが無事であればケースは再利用出来ます。
オーナーとこれからの修理の方向をご相談です。
エンジンからの異音の原因はウォーターポンプでした。
去年の2月に交換しているので、故障診断少し遠回り。
社外品の当たり外れってこんなにあるの、とこの車の修理で何度か体験。
今回はおなじみイタリア電装メーカーのMagneti Marelli製。
レース前日の交換になってしまいました。
明日はVespa GPのためお休みです。