数日前ですが、
「ET3のストップランプが消えないが、どうしたらよいか」
と、電話でのお問い合わせがありました。
経験のある方でしたら、「ブレーキスイッチの接触不良でしょう」と、すぐに頭に浮かぶと思います。
僕も、まずはブレーキスイッチを疑ってみて下さい、と電話を切りました。
こちらはET3の配線図です。
分かり易くブレーキの配線を青くしましたが、まず10番で出来た電気は青い配線で9番の配線ボックスへといきます。
ここでブレーキスイッチへ行く方と、テールランプに向かう方と分かれます。
普段は発電機で起きたブレーキの電気は13番のブレーキスイッチを通って黒い配線へと流れていきます。
これがブレーキを踏んだ状態になると13番のブレーキスイッチの導通が切れ、行き場をなくした電気が上の青い配線を通りテールランプへと流れます。
それなので、ほとんどの場合はブレーキスイッチの接点を磨く作業で修理が完了となりますが、後日修理が完了した後にご報告のお電話を頂いのですが、今回は珍しいケースだったようです。
原因はブレーキスイッチの接点ではなく、それより前の部分でした。
上の画像で赤く印をつけたところの配線が劣化し、抵抗が多くなっていたため、抵抗が少なく流れやすいテールランプへといき、ストップランプが消えなかったようです。
ベスパの場合は配線、ワイヤーはほとんどがフレームの中を通っていますので、こんな修理のときも目視で確認がしずらいですね。
ちなみに発電機から出た配線がフレーム側につながるのは、キックペダル上側のこちらの黒い箱。
他愛もない修理の話ですが、どなたか同じような症状でお困りの方がいましたら参考までに。