月: 2009年10月

連日の寒空で

ここ数日は雨が降って気温が低い日が続いていますね。
特に今日は一段と寒い。

「こんな日はビールと鍋でも!」と想像すると帰宅も楽しみになります。
そんなで天気が悪い日が続いて飛び込みの修理など少なくなり、たまっていた修理が順調に進みました。

今日終わったのはSR400のエンジン腰上オーバーホール。
フロントがディスクブレーキで前後キャストホイールという、SRの中でもかなり古い1970年代の車両です。
メーターは交換されていて距離は不明。
それにオイル管理不足の為、カムシャフト、ロッカーアームがダメージを受けてしまいました。

手前のロッカーアームが特にひどく、削れていますね。
今回はロッカーアーム、カムシャフトなどダメージがひどかったので、中古のヘッドを入手。

こちらのと比べると一目瞭然。

中古のヘッドなので、バルブの擦り合わせ、バルブステムシールの交換などヘッドをオーバーホールして組み付けます。

普段修理しているのがグリップチェンジのベスパですから、こんな作業は久しぶり。

2サイクルと違い部品点数は多いですね。
クランクシャフトとカムシャフトのタイミングもあるので、まずはフライホイールとケースの合いマーク(Tマーク)を合わせ、ピストンを上死点に合わせます。

その状態でカムスプロケットの合いマークをヘッド上面に合わせます。

見にくいですが、左側で金属の棒が差しているところに小さな丸い印があります。ここでタイミングを間違えるとピストンとバルブが当たってしまい大変なことになるので慎重に!

順調に作業も進みいざエンジンをかけてみると、エンジン音がとても静かに!というか正常な状態に戻りました。

GTSなどもそうですが4サイクル単気筒のエンジンですと、高速巡航などが長い場合、オイルは減りますのでこまめなチェックが必要です。
250のスクーターですとオイルも1Lですからね。
量が少ないとどうしても遠いヘッドがダメージを受けてしまいます。

長いことお預かりしたSRも完成し、夕方はBMWでご来店のヤマザトさんとしばしの談笑。

乗ってこられたのは72年式のBMWなんですが、この車両がなんともいい雰囲気!
前後ドラムブレーキにメーターと一体型の砲弾型ヘッドライト。
とってもクラシカルなムードで、「いつかはこんな車両が欲しいなぁ」と思わせます。
ツーリングを考えると、デザイン的にはあまりクラシカルではないですが、カウルのあるR100RSなんかも好きです。

「またツーリング行きたいですね」なんて話しながら、お帰りのワンショット。

日曜の夜、週末休みの方の場合「明日から仕事・・・」なんですが、火曜定休のボングーでは「後一日がんばれば休みだ!!」となります。

あと一日がんばるぞ!
と、やっぱり寒い。パソコンに向かっていても足が冷たくなります。
やっぱり鍋がいいな、今夜は。
こんな日に限ってカレーだったりしたら・・・。

今日はお昼カレーだったよ!!奥様。

マフラーが・・・

普段修理をしていると「へぇ~、こんな壊れ方するんだなぁ」と、驚くことがあります。

と前ふりをして。

なんだかお分かりでしょうか??

近づいてみると・・・

思わず「うわっ!」と声をあげて驚いてしまいました。

これはホンダリトルカブのマフラーですが、4サイクルでここまでつまっているのは初めて見たなぁ。
2サイクルですと、エンジンの潤滑の為オイルを燃やしながら走るので、「マフラーが詰まる」ことはよくあるのですが、4サイクルはここまでは普通ありません。

おそらく配達で使われている車両で女性オーナー、走行22,000キロという状況でこうなったんでしょう。

ここまできたら「ワコーズフーエルワン」とかいうレベルではないでしょうね。 笑
本来の目的はタイヤ交換でしたが、とりあえずマイナスドライバーでほじくりました。

年配の女性オーナーとかですと、常時30キロ以下という乗り方の方もいますので、2サイクルだとマフラーが詰まり、4サイクルですとバルブにたまり、となりますね。
やはり適度に回転をあげて走ってあげるのがよさそうです。

話は変わって、何度かこちらにも登場しているボングーのポーターが先日故障!!しました。

走行中にカラカラと異音がし始め、徐々に大きくなっていくようなので、シートを外しエンジンを見ながらかけてみると、どうやらウォーターポンプのファンの軸が偏芯している様子。
軸のまわりに茶色の液体が飛び散っていますし、シートの裏にも飛び散った形跡が・・・。
ということで、ウォーターポンプの交換ということになりました。

故障して落ち込んでいるわけでもなく、修理が楽しみ。
車の修理なんて全くしたことがないので、詳しい方たちに教えてもらってなんですが。

部品の手配は昨日したので、到着次第作業!
またご報告します。

クラッチトラブル

先日納車した50S。
東京の国立からわざわざ買いに来てくださったんですが、なんと納車の日、乗って帰る途中にエンジントラブル。

「エンストをきっかけにエンジンが始動しなくなった」とのことで、引き上げてみると、確かに始動困難・・・。
キックの抵抗が弱く、クラッチが少し切れてしまっている状態です。
さっそくクラッチを分解してみると。

クラッチを押す部品がポッキリと折れていました。
新品と比べるとこんな感じです。

クラッチワイヤーが引っ張られるとアームが回転し、今回折れてしまったこのパーツが真鍮ブッシュを押してクラッチ本体を押す。
という感じになるのですが、この折れてしまった部品が縦になり、真鍮ブッシュを少し押した状態になってしまった為、常に半クラッチの状態という結果でした。

クラッチの作動の順番ですが、クラッチレバーを握るとワイヤーが引っ張られ、それによってアームが前方へ動きます。

それによって今回折れてしまった部品のつめのような部分が真鍮ブッシュを押し上げるんですね。

そんなに頻繁に故障する部分ではありませんが、部品の在庫もあり翌日の午前中に修理は完了。
その日の夕方に再度ご来店いただきました。

ご迷惑をおかけしたにもかかわらず、
「昨日でだいぶ操作にも慣れました」と2日続けての長距離運転にも笑顔で。

話は変わって、本日定休日なんですが、あまりの天気の良さに一人でベスパで出かけました。

目的地はないので、いつも通り信号がなく程よくワインディングしている道を探しながら、大磯、二宮、秦野あたりを。

ここはお気に入りの道。
周りは畑ばかりで、信号もありません。
見かけるのは農家の方と、その軽トラックぐらい。

そしてこの後R134号線にでて海岸線を茅ケ崎方面へ。

しばらく走ると前に古そうなハーレーが。
お互いゆっくりなのでしばらくはハーレーの後ろを走ることに。
ハーレーのことは全く知識がないのですが、左足でクラッチを切って、左手でギアチェンジしているのをみると1940年代の車両かなぁ、なんて思いながら信号待ちで、
「ハンドチェンジ楽しそうですね。」
と声をかけると、50代の男性と思われる方が、笑顔で何か返事をしてくれたのですが、残念ながらハーレーの排気音の為聞き取れず。

その後も少し後ろを走っていて気付いたのですが、なにやら発進の時が大変そう!
よく見ていると左足が前に後ろにとペダルを操作している感じなので、もしかするとクラッチと進角とを左足で操作!!と想像すると、
なんとも忙しいバイクだ!

今週は連休で明日も休みです。

「明日はP200に乗ろうかな!」

ハンドチェンジ4サイクル

今朝はいつもの朝より気温が低く、首筋から入ってくる風が冷たく感じるほど。通勤途中に見かける箱根に行くバイクたちも、一見すると冬の装いになりました。

そんなわけで、僕もタンスの奥から冬用グローブをひっぱりだしてきました。

夏用は手の甲の部分がメッシュになっているので、この気温だともう寒いですね。

そして昨日は新登場のLML150(4サイクル)を紹介しに、東京ベスパの石原さんがお店に立ち寄ってくれました。

外観は今までとほぼ変わらず、しかし大きくなったエンジンを載せるために右側フレームはカットされていて、その分パイプフレームの補強が施されていました。

エンジンをかけるとちょっと不思議な感じです。
いままでは2サイクルの歯切れのよい音がするはずだったバイクから「ブロロロロ」と4サイクルの音。

さっそく試乗をさせてもらいました。

いざ乗ってみると最初の違和感はあまりなくなって、4サイクルらしいスムーズな走行です。P、PXの200と比べるとやはり多少のパワー不足は感じるものの、クラッチミート時などはP、PXのように気を使うこともなく、多少荒くつないでもエンストの心配はありません。
もともとベスパはフライホイールの重さもあって、トルクがある乗り物なので、そこの辺は4サイクルになったからといって、エンジン特性ががらっと全く違う感じになるような感じではなかったです。

金額も2サイクルモデルより2万円プラスとのことでしたので、とくに2サイクルファンという方でなければ選択肢の一つになりますね。

個人的には2サイクルが好きですが、このベスパの形で4サイクルになってもハンドチェンジが楽しめるというのは嬉しい!!

冬じたく

今日は朝からあいにくの雨模様。
週間天気予報をみても、晴れるのは明日の土曜日だけで、あとはずっと雨マークですね。

「なかなかベスパに乗れないなぁ・・・。」

なんて思いつつ、この雨の中新車が2台到着しました。

LX150ieとGTS250ie。
色は2台ともブルーミッドナイトメタリック。
落ち着いたとってもいい色で、ベージュのシートとの相性もばっちり。大人のベスパです。

LXは先月からインジェクションモデルが登場して、始動性がかなり改善されました。
従来のキャブレターモデルですと、始動時アクセルを開けながら始動という感じでしたが、インジェクションになってからはセルボタンを押すだけ。カイテキです。

そして本日納車整備中のGTS250、こちらはライムイエロー。

通勤で片道30キロ以上を走るお客様なので、これからの季節を考えると必需品!?ということで、70センチ風防とグリップヒーターを装着しました。

この風防の威力はすごい!!
上着が一枚薄手のもので大丈夫になります。
そして風防を装着するとハンドルもカバーされますので、手の甲に当たる風も防げます。そのうえさらにグリップヒーターですから、私の予想ですと小雨なんてなんのその、たぶん小雪がちらつく、ぐらいでも大丈夫!

GTSにグリップヒーター装着は初めてだったんですが、こんな感じになってます。

アクセル側はクリップが回転しますので、配線コードに余裕を持たせて。
全開時はこんな感じです。

そして左側。

スイッチはハンドル周りに装着するとちょっと野暮ったくなってしまうので、こちらのボックス内に。

ボックスを閉めてしまえばスイッチは見えないので、見た目もすっきりしますね。

冬場の通勤が憂鬱だなぁ、という方は「風防とグリップヒーター」おススメですよ!作業に関してはお気軽にご相談ください。

そしてこちら。

マフラーはレオビンチ製へ交換。
GTSのスタイルをくずさず、音量も抑え気味になってますね。
個人的に最近は静かな排気音が好みですが、スクーターは車の死角に入りやすいので、ある程度の音量があった方が、長い通勤路には安全ですね。

あとは明日の納車を待つばかり、となりました。